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ある三人の、とある10年間 坂田美之助 (株)ミノスケ オフィス・コブクロ社長

真髄を曲げるな、真っ直ぐいけ

 そこから「YELL〜エール〜/Bell」以降のメジャー所属アーティストとしての活動が始まるわけです。そんな中で一度だけ葛藤のようなものもありました。彼らも非常に勉強熱心なので、今どんな音楽が流行っているかとか、つねにリサーチしているわけですよ。メジャーデビューしたプレッシャーだって感じるでしょう。当然、周囲の影響を受けることもある。だから、もちろん影響や刺激も大事なんだけど、一歩間違えると“ちょっと誰々ふう”みたいな曲になってしまったり…という場合もありますよね。それをコブクロにも感じた時期があって、しばらく様子を見ていたんだけど、僕はやっぱり違うと思った。彼らは彼らなりに悩んでいるように見えたし。そこで二人を呼んで意見したんです。ここまでこられた理由の中には、コブクロのオリジナリティをみなさんに評価してもらえたことがあったからじゃないの? それを見失ってはいけないって。

 素人の言葉として言ったのは「僕は、コブクロの物真似やカヴァーをいろんなところでやってもらえるようになってほしい。そうなった時、コブクロというひとつのジャンルを築けると思う。真似をしてもらえるということは、みんながその歌を知っててくれて特徴があって、その人にしか歌えないものがあるから。君達もそうあってほしい。コブクロの真髄を曲げるな、真っ直ぐいけ」ということでした。小渕は黒田の声に惚れ込んで一緒にやりたいと思った。黒田は小渕の音楽センスに惚れて一緒にやりたいと思った。小渕は黒田の声や唄に合う曲を書き、黒田は小渕の曲を最大限に表現してきた。そこに終始してきた原点に戻れと。

 要するに「君達が本当にやりたい音楽をやれ」と伝えました。彼らはすごく素直に聞いてくれて、そのあとも二人で随分話し合って、自分達の筋道を確認し合ったようです。それからですね、どんどんいい曲が生まれてきた。もちろんあれ以来、僕からは何も言っていません。僕は基本的に、曲が出来上がるまで何も言いませんから。

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涙が噴き出して止まらなかった日

 こうして、コブクロと10年近くやってきて、個人的にも、事務所の社長としても、それぞれ嬉しかったことは数えきれないほどあります。極個人的なことの詳細は控えますが、ひとつ言えるのは、“他人が身内になった時こそ本当に強い”ということです。もちろん身内は最初から身内なので強いんですけど、他人が身内同然になった時はまた違う強さが生まれる。

 “社長プラス僕個人”という立場として一番嬉しかったのは、10周年記念ライヴですね。アンコールも終わった時、会場から「社長をステージに上げて!」というたくさんの声援を頂きました。それで挨拶させてもらったんだけど、もうあの声援を聞いたとたん、涙が噴き出して止まりませんでした。僕みたいな者を、この10周年ライヴのステージに…と言ってもらえるなんて、これはあり得ないと思った。それほど嬉しくて心から感謝しました。

 この感慨にはもうひとつ理由があって。あとでまた話しますが、僕はライヴチケットの申し込み方法で、ファンのみなさんにすごく手間をかけているんです。特にこの10周年記念ライヴのチケット申し込み方法では新しい試みもしたんですが、そのシステムのトラブルがあったりして、みんな大変だったと思います。でもその壁を乗り越えて、わざわざ和歌山まで観に来てくださって、改めてファンの方って本当に有難いなあ…と。「僕はチケットのことでみなさんにあれだけ苦労をかけたじゃないか。今日の俺はここに上がる資格が無い。それなのにステージに上げさせてくれるのか?」と思ったらもう…。感謝のひとことに尽きます。

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みんなにライヴを観てもらいたい

 おかげさまでコブクロのライヴを観たいという方がたくさんいらして、申し訳ないけれど現在ライヴチケットが抽選となり入手しにくくなっています。そんな状況の中、「私は5公演とも当選した」という人もいれば、「私は1公演も当たらなかった」という人もいる。僕は、ひとりでも多くの方に観て頂きたいと思っているので、それが実現できるような方法をずっと考え続けています。

 まず、ライブを観たいと思ってくださるみなさんに、1ツアー中:1公演は観て頂けるようにしたい。2回行けるとしても、その場合も立て続けの2公演ではなく、熟成度の異なるツアー前半と後半1回ずつを観て頂くほうがいいかもしれない。公演数にも限界があります。1公演増えれば、それだけ小渕と黒田のノドが消耗しますから。できるだけ良いコンディションで唄わせてあげたい。リリースもあるし、楽曲制作の時間を充分に取らせてあげたい等々、いろいろ考えることがあるのです。

 ありがたいことにここ数年、たとえば大阪公演なら1公演約1万人の席数に対し3万人近い方々が応募してくださっています。とくに土日の公演はご応募が多く、逆にそれだけ多くの方が抽選にはずれてしまっているのも現実です。学校やお仕事やお住まいの地域など、みなさまそれぞれの都合も有りなかなか難しいとは思うのですが、第一希望から第三希望までの申し込みを受付させて頂いているツアーの際は、ご自身のご都合に合わせて、またご家族やご友人といらっしゃる方は充分にご相談の上、できれば第三希望までお申し込みくださると、より多くの方に参加して頂ける可能性が広がるのではないかと思っています。仮に30公演くらいあるツアーであれば、お申し込みによっては全員にライヴを楽しんで頂くことが可能な方法だってあるはずです。

 たとえば2008年のツアーですと27万人分の席数がございました。究極の話ですが、要するにこれを27万人の方々に有意義に観て頂けるような方法は無いだろうか?ということなんです。コブクロはライヴアーティストですから、本当にひとりでも多くの方に観て頂きたい。そのために、いろんなことに対し、できるだけみなさんに喜んで頂けるような方法をこれからも考え続けたいと思っています。

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いつか二人に渡してやりたいもの

 現在、音楽業界には、どんな方が何を買ってくださっているのか、その資料が全く無いんですよ。コブクロのCDを過去に買ってくださったファンは誰なのか? 一度でもライヴに足を運んでくださった方は誰なのか?というような。昔、コブクロが路上で唄っていた頃に、ファンのみなさんがノートに書いてくださっていたような資料が、この業界にはありません。一度でもコブクロを好きになって頂いて、CDを買ってくださった方、ライヴに来て頂いた方の顔が見えない状態なんです。たとえば、3年前までライヴに来てくださっていた方が今来られていないとしても、なぜ来られないのかその理由を知ることもできないし、どうぞまたいらしてくださいというお知らせを送ることもできない。

 そのことに気づいて愕然とし、プロダクションの社長として自分は何やってたんや!当たり前のことを当たり前としてできていない自分が情けない。この先、僕は彼らに何を残してあげられるんだろうか? 大きくなっていくファン同士の輪を保ってあげたい。でも、そのファンのみなさんはどこにおられるのだろうか?と思いました。ファンのみなさんとコブクロをつなぐもの! 誰がファンなのかがわかるもの! これからもっともっとコブクロが育ち、ファンが何百万人になっても、その何百万人分のファンとコブクロの絆となる財産を、コブクロに渡してあげたい。

 僕から二人に最後に渡せるもの。それは、ファンのみなさんとの絆なんです。これはファンのボスとして、プロダクションの社長として、僕がやらなければならないこと。今、ファンのみなさんとの絆を再度、作り始めようとしています。

 ミュージシャンは消耗品じゃない。ずっと先のことも考えてあげなければね。

(坂田美之助:談)

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 数年前、kobukuro.comの管理人が、サイトの編集後記に「世の中に才能のあるミュージシャンはたくさんいるかもしれない。でもコブクロは才能と同時に幸運も持ち合わせていた。その幸運とはミノスケ社長に出逢ったこと」といった意味の言葉を書いておられた記憶がある。改めてその言葉に共感させて頂きたい。ちなみに、ミノスケ社長の誕生日は昭和29年5月6日。ここにも“5296”と同じ4つの数字が並ぶ。

最後に、一問一答をお願いした。

――小渕健太郎・黒田俊介とは?

僕の息子達です。

――“忘れてはいけないもの”は?

“感謝”です。

――ファンのみなさんへメッセージをお願い致します。

これからも一緒に、コブクロを楽しみましょう!

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Recording & Tour Official Book『5296 -10 YEARS ANNIVERSARY-』
出版社:(株)ヤマハミュージックメディアより転載。
- All text by E.Shimizu -